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2006年9月14日

「ユナイテッド93」


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ジョン・パウエル

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昨日は映画、「ユナイテッド93」を見た。
9.11のとき、国防省を狙ったけれど、近くで墜落した飛行機に関する半分ドキュメンタリーみたいな作品。
なにをやっても結局助からないことは分かっているので、見ていてやるせなく、最後は悲しかったけれど、作品としては良かった。シリアスなテーマを扱いながらも、きちんと見る人を飽きさせないテンポの良さを計算して作り出しているところに、アメリカ映画らしさや、アメリカ映画の「誇り」みたいなもを感じたりした。
事件そのものもなかなか興味深かったけれど、それ以上に、管制塔の仕事がこんなものなのだということが初めてわかり、おもしろかった。
普段のニュースなどだと、「こんなミスがあった」「こんな失敗があった」ということしか取り上げられないけれど、そうやって取り上げられないところで人はいつもコツコツと働き、他の人が想像しないような仕事をし、世の中を支えているのだろうな。
そういう世の中のいい面をもっと全面に押し出すような作品が増えていくといいとも思う。

空にいっぺんにあんなにたくさんの飛行機が飛んでいるのかということに驚き、その飛行機の運航状況を陸ではあまり把握できていないのだということにもかなりびっくりなのだけれど、それでも機敏に「進路を変えろ」と連絡を取る人がいたり、「アメリカの上空は全面封鎖だ」とものすごい大きな規模のことをすごい早さで決断する人がいたり......そういうのは良かった。
乗客達も最終的には救われなかったけれど、みんなで力を合わせて、どうにか飛行機を取り戻そうとする過程が、感動だった。乗客はみんな死んでしまったけれど、目標をそれたことで助かった命はたくさんあったはずで、そのことには喜ばないといけないのかもしれない。
監督はこの映画をつくるにあたって、乗客の遺族全員の協力を得て、事故当時のことを再現したという話だった。その徹底ぶり、監督の事実を伝えたい、遺族のためにもこの作品を作りたいという思いが、やっぱ素晴らしい。いい作品を作れるかは、伝えたいという思いの強さにかかっている気がする。
決して幸せな気分を感じられる映画ではなかったけれど、いい意味で余韻はあった。犯行グループを分かりやすい悪としては描かず、人間らしさを感じさせていたところも、良かった。
悪い人と良い人がいるわけではない、状況によって悪い人になったり良い人になったりするだけだ、とかいう漱石の言葉を思い出したりもする。

私もちょっとずつまた小説を書き始めたいなと思うところ。人の心になにか届けられるような作品が作り出せたらいいな。
でも最近は小説を書くことを優先して、あせってたくさん作品を作るより、まずは様々なことを経験し、学び、感じ、それをゆっくり形にしていくのもいいかもしれない、などと思い始めている。

2006年7月17日

「ゆれる」


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西川美和

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昨日は「ゆれる」という映画を見てきました。オダギリジョー主演。西川美和監督。
......と、見に行くまで知らなかったのだけれど、映画が始まる前に監督の名前を見て、あれ、なんか知っている気がする、この人と思った。
帰ってネットで調べたら、同じ早稲田一文で一歳年上とのこと。う~ん、多分、なにかのクラスで一緒だった。名前をちゃんと覚えていると言うことは、語学のクラスかなぁ。記憶が曖昧だけれど、いやぁ、クラスメートの映画を何も知らずに見ることになるとはびっくりだ。
既に知り合いで有名になった人は各方面?にいるので、多分、他の人より驚きは少ない方だろうけれど......。
あ~、私もデビューするぞ!と、また変に刺激されました(笑)

で、映画は、純粋に良かった。
エンターテイメント的な要素もあって飽きさせないのだけれど、純文学的な(映画で文学って言うのも変だけれど)世界観があって好みだ。ああいう、台詞が少なくて、沈黙やその場に流れる時間の感覚で何かを伝えてくる表現は好きだなぁ。
物やちょっとした映像で心理描写をしたり、登場人物が多くを語らなくても、その分、複雑なものが伝わってきてしまうような作品、いい。緻密に組み立てられている、でも、頭だけではなく感覚も大切にして作っている感じがする。
オダギリジョーも良かった。上手いっていうのもあるのだろうけれど、役とキャラクターがぴったり合っている気がした。だから、本当に上手かったのは兄役の香川照之の方だなという気はする。背中だけであれだけ伝えられる役者ってすごい!
ただ木村祐一なども悪くはなかったけれど、どうもバラエティによく出てくる人とかお笑い芸人などが役者をするのが私は好きではないな。どんなに上手く演じても、その人自身のキャラが強すぎると、物語が壊れる気がする。
......多分、MIⅢとか好きな人にはいまいち良さの分からない作品だろうけれど、ストーリーのおもしろさだけではない何かを求めている人には、かなりおすすめの映画。
人のマイナスの部分って見なくてもいいのだけれど、私は多分結構そういうものに敏感なんだと思う。だから、それぞれの人間の行動の理由がすごくよく分かる。でも、見たくないものをつきつけられたというのではなくて、そういう部分もあるけれど、でも、だからこそ人間なんだよねっていう、どこか認めてあげられる部分もあって、その微かな肯定感とのバランスが良かった。
......大学時代の友達というのは今はいなくなってしまっているのだけれど、もっと色々な人と話して、色々刺激を与えあえていたらもっと良かったのかもなぁ、なんてちょっと思ってしまった。相手が有名になったから言うっていうのではなくて、こういう感覚の人となら、話の合う部分もあっただろうになぁ、という惜しむような感じ。
ただまぁ、後悔するっていうより、これからはもっと出会いを大切にしていこうと改めて思った、ということかな。
案外人間って見えている部分だけでできているのではなくて、もっとみんなずっと奥が深いからね。

 

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