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2009年2月23日

津村 記久子「ポトスライムの舟」

芥川賞受賞作「ポトスライムの舟」を読んだ。

ポトスライムの舟ポトスライムの舟
津村 記久子

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聞いていた内容からは、かなり暗いものをイメージしていたけれど、意外とすがすがしい読後感。
文章にも湿った感じや重さがなく、あっさりと読みやすい。
ただその分、どこかで読んだことがあるな、と感じさせる。

すばる文学賞受賞作の中島さんの「漢方小説」に似ている。
あれは30過ぎの独身女性の話だったが、その設定を数歳若くして、現在進行形で病んでいるという設定を、うつから復活したあと、に変更し、パワーをトーンダウンさせた感じか?
そういう意味で、私は、中島さんのほうがどちらかというと筆力があるように思える。
なんどか芥川賞の候補に挙がりながら、なかなか獲れていないんだけど......。

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中島 たい子

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やっぱ、芥川賞は「時代」と合致しているかが一番重要なのかな......。

2009年2月21日

赤井 三尋「翳りゆく夏」

「翳りゆく夏」という江戸川乱歩賞をとったミステリー小説を読みました。

翳りゆく夏 (講談社文庫)翳りゆく夏 (講談社文庫)
赤井 三尋

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文章も上手く、とても読みやすいし、江戸川乱歩賞の受賞作は「新人」とは思えない質のものになっていることが多いなぁ。

これは誘拐ものなのだけれど、誘拐とはこういうものだ、という既成概念を崩している。
それくらいのパワーがないと、やっぱり新人賞は獲れないのかもしれないな。
人間描写も、社会の描写も上手く、リアリティがある。

色々勉強になる作品でした。

 

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