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2009年1月 5日

小川糸「食堂かたつむり」

小川糸「食堂かたつむり」を読みました。

食堂かたつむり食堂かたつむり
小川 糸

ポプラ社 2008-01
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三省堂などで平積みになっていて気になっていたのですが、ようやく読めました。

恋人に家具からなにから一式持ち去られ、声まで出なくなった女性が、唯一の親族である母親を頼って実家に帰り、そこで食堂を開く、という話。
母親に対しては憎しみのような複雑な感情を持っているのだけれど、その関係がどうなっていくか、というところに主なストーリーの流れはある。

ともかく食材や、調理の方法が丁寧に描写されていて、好感が持てた。
食べるというのは、命あるものを殺して、それを自分のエネルギーに返るということでもあるけれど、その少し残酷にも思える部分からも目をそらさず書ききっているのがいい。

個人的な感想としては、よしもとばななさんの初期の頃の作品にちょっと似ているかな、という気もする。
全体としてはまじめなテーマを丁寧に書いていっている感じなのだけれど、型にはまり過ぎない、やわらかさや遊びの部分、きれいにまとめすぎていない自由さがあっていい。

中盤から急激にストーリーが展開し、「え? そうなるの?」と、ちょっと作り物めいたものを感じてしまったりもしたけれど、楽しく、心地よく読める作品だったので、それもありかな。

もっと体にいいものを考えて、料理をして、自分の体に取り込みたいなぁ、と思いました。
料理が好き、と言えるひとって、幸せだよな~、などと、ぼそっと呟いてみたりして。

フォントも大きく、すらすら読めるし、全体的にやわらかく、あったかい作品なので、仕事が忙しかった週の週末などに、コタツに入ってゆっくり読むのが最適!
(あ、夏に読んでもいいけどね(笑))

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